濃い青の透き通った空が広がる冬の朝。
温かい日差しが窓から贅沢に注がれている。

その柔らかな日差しに誘われてベランダに出てみた。 あまりの気持ちよさに思わず深呼吸すると、気温が低いからだろうか。
吸い込む空気はとても清潔な感じがした。

日曜の朝というだけあって、海岸には犬を連れて散歩する人や、小さな子どもと手をつないで歩く父親、そしてもちろん、たくさんのサーファーを見ることができた。
目下の道路には、ファーストフードの紙袋を片手にスケートボードを走らせる少年やサーフボードを抱えて小走りに道を横切るサーファーガール。
日曜のこんな時間にもかかわらず、車の量が多い。今日はどうも混みそうだ。

久しぶりのゆっくりした朝に、期待できそうな波情報。
そして、自分の日曜時間を楽しんでいる人たちを見ていると、なんだか気分が高揚してきた。

寒くなったので、部屋に戻ると沸騰したやかんから蒸気が勢い良く噴出している。
急いで火を止め、お気に入りのコーヒー豆にゆっくり丁寧に湯を注ぐ。
すると、たちまち芳醇な香りが立ち上った。

マグカップにコーヒーを注ぎ、ソファーに腰掛けたところで携帯が鳴る
。 仕事の電話かと思わず構えたが、画面に友人の名前を見て、ほっと胸をなで下ろす。
電話に出ると案の定、彼は波の状態について話し始めた。明るい声に思わず笑ってしまう。
「すぐいくよ。」といって電話を切り、立ち上がろうとしたが、思い直し、もう一度腰掛ける。
今日は日曜だ。ゆっくりコーヒーを楽しんでからでも十分に時間はある。

爽やかにスタートした朝と冬晴れ。そして、ゆっくり流れる時間。
今日はきっと最高の日曜になるだろう。